朝、給湯器の下の地面が濡れている。本体の底からポタポタと水が落ちている。こうした場面に出会うと、すぐに使うのをやめるべきか、様子を見てよいのか迷うものです。給湯器から出る水には、機械の仕組み上あたりまえに出る水と、内部の部品が傷んで漏れている水の2種類があります。前者なら何もしなくてよく、後者なら早めの点検が必要です。この記事では、漏れているのが給湯器の「本体」である場合に絞って、まずやること、見分け方、原因、修理と交換の判断を順番に説明します。本体の外にある給水管・給湯管・追いだき配管からの漏れは原因も直し方も別なので、ここでは区別の仕方だけ触れます。
結論:本体の中から漏れているなら使用を止めて点検を依頼する
本体のカバーの継ぎ目や底面から水が出続けているなら、使用を止め、給水元栓を閉めて点検を依頼するのが基本です。内部の水が電気部品やガスの燃焼部分にかかると、故障が広がったり、漏電でブレーカーが落ちたりするおそれがあるためです。
一方で、エコジョーズの排水ホースから少しずつ出る水や、寒い夜に凍結を防ぐため蛇口から少し出しておいた水や、機種によっては凍結予防の水抜きで出る水のように、正常な動作で出る水もあります。慌てて止める前に、どこから、どんな水が、どのくらい出ているかを見ることが最初の仕事です。
最初の10分でやること
水漏れに気づいたら、次の順番で落ち着いて対応してください。本体のカバーを外したり、内部の部品に触ったりするのは危険なので避けます。
- 1. 給湯器の運転スイッチをリモコンで切る(お湯を使っている最中なら蛇口も閉める)
- 2. 漏れている場所をスマートフォンで撮影する(本体全体、底面、水の落ちている位置の3枚)
- 3. 本体の下にある給水元栓(水道の配管についたバルブ)を閉める
- 4. 水が電源コンセントや分電盤の近くにかかっていないか確認する
- 5. 本体の側面に貼られた銘板で、メーカー名・型番・製造年を控える
- 6. ガスのにおいがする場合は、ガス栓も閉めてガス会社に連絡する
写真と型番があると、点検を依頼したときに話が早く進みます。当店ではLINEで写真を送っていただければ概算のお見積りをお出しできますので、夜間や休日に気づいた場合でも、まずは記録を残しておくと安心です。給水元栓を閉めると給湯器からお湯は出なくなりますが、台所やトイレの水は通常どおり使える家がほとんどです。
心配のいらない水と、危ない水の見分け方
給湯器の周りの水は、出ている場所と量でおおよそ見当がつきます。目安を表にまとめました。
| 出ている場所・様子 | 考えられること | 対応の目安 |
|---|---|---|
| エコジョーズの細い排水ホースから少量 | 燃焼で出た水(ドレン水)の排出 | 正常。量が急に増えたら点検 |
| 寒い夜に配管の先から細く流れる | 凍結予防の水抜きや、蛇口を少し開けておいた水 | 正常。気温が上がれば止まる |
| 本体の下の安全弁からときどき滴る | 内部の圧力を逃がす動き | 少量なら様子見。止まらなければ点検 |
| カバーの継ぎ目や底面から常に滴る | 内部の配管や部品からの漏水 | 使用を止めて点検 |
| 底面が白い粉や青緑のさびで汚れている | 長期間の少量漏れの跡 | 早めに点検 |
| お湯を使った時だけ本体からにじむ | 熱で広がる部分のパッキンの劣化 | 早めに点検 |
見分けのコツは「お湯を使っていない時にも出るか」です。お湯を止めて30分ほど置き、それでも本体の中から水が出続けるなら、内部の漏れの可能性が高まります。逆に、運転中だけ排水ホースから水が出るのはエコジョーズでは普通のことです。
本体の中で水が漏れる主な原因
給湯器の内部には、水を温める熱交換器、水の量を測る部品、それらをつなぐ細い配管とパッキンが詰まっています。漏れの原因として多いのは次の4つです。
- パッキンやOリングの劣化:ゴムの部品は熱と時間で硬くなり、すき間から水がにじむようになります
- 熱交換器の腐食や穴あき:長年の使用で金属が傷み、小さな穴が開くことがあります
- 凍結による破損:寒波の夜に内部の水が凍って膨らみ、配管や部品が割れることがあります
- 水の量を測る部品や弁の破損:樹脂の部品にひびが入り、そこから漏れることがあります
どれも外から見ただけで確定することはできず、カバーを開けて点検して初めて分かります。特に熱交換器の傷みは、漏れた水が燃焼部分にかかって不完全燃焼や異常停止につながることがあるため、自己判断で使い続けるのはおすすめしません。
なお、本体の外にある給水管・給湯管の継ぎ目や保温材の下から漏れている場合は、配管側の問題です。水の出どころが本体の外か中かを写真で確かめておくと、点検の手配がスムーズになります。配管からの漏れについては別の記事で詳しく扱っています。
修理で済むか、交換になるかの分かれ目
判断の軸は、使っている年数と、漏れている部品の種類です。パッキン1つの交換で済む場合は修理で十分ですが、熱交換器のような中心部品が傷んでいる場合は、部品代と作業費が高くなり、交換と大きく変わらない金額になることもあります。
ガス給湯器の寿命は一般に10年から15年ほどといわれます。使い始めて10年を過ぎていると、メーカーの部品の保有期間が終わりかけていて、そもそも修理ができないこともあります。また、1か所を直しても、同じ年数を経た別の部品が続けて傷むことも珍しくありません。
| 使用年数 | 漏れの内容 | 考え方の目安 |
|---|---|---|
| 7年未満 | パッキン・弁など小さな部品 | 修理を優先して検討 |
| 7〜10年 | 小さな部品 | 修理も可。次の故障に備えて交換の見積りも取る |
| 7〜10年 | 熱交換器など中心部品 | 修理と交換の両方の金額で比べる |
| 10年以上 | 内容を問わず | 交換を前提に検討するのが現実的 |
交換になる場合、ガス給湯器の交換費用は機能や号数によって幅があり、工事費込みでおおむね10万〜40万円程度が目安です。当店の給湯器交換は8.5万円〜(税込・工事費込み)で、在庫と工事の枠があれば最短即日で対応しています。費用の詳しい内訳や号数の選び方は、給湯器交換の総合案内の記事から各記事をご覧ください。
漏れを放っておくと起きること
少しの水だからと使い続けると、次のようなことが起きる場合があります。一つは、内部の電気部品に水がかかり、基板が故障して急にお湯が出なくなることです。漏れだけなら部品交換で済んだはずが、基板まで傷んで修理費用が大きくなる、ということも起こりえます。
もう一つは、建物側への影響です。ベランダやマンションの廊下に設置されている給湯器の場合、水が床を伝って階下へ回ることがあります。集合住宅では、階下への漏水は思わぬ負担につながりかねません。マンションで給湯器を交換する場合は管理組合への工事申請が必要なことも多く、当店ではその申請のサポートもしています。
さらに、水道代が少しずつ上がり続ける、冬に漏れた水が凍って足元が滑りやすくなる、といった生活上の不便もあります。気づいた時点で点検を依頼するのが、結果的にいちばん安く済む近道です。
点検や交換までの間の過ごし方
点検の日まで給湯器が使えないと、毎日の入浴や洗い物に困ります。漏れの量がごく少なく、お湯を使っていない時には止まっている場合でも、無理に使い続けるより、短時間だけ使って給水元栓を閉めておく方が被害を広げずに済みます。使うたびに本体の下を確認し、量が増えていないかを見てください。
お湯が使えない期間は、近くの銭湯や日帰り入浴施設を利用したり、電気ケトルや鍋で沸かしたお湯で洗い物をしたりして乗り切る家庭が多いです。冬場は、漏れた水や本体の中に残った水が凍ると傷みが広がることがあるため、寒波の予報が出ている日は早めに業者へ日程を相談しておくと安心です。
また、漏れた水で本体の下が常に濡れていると、コケや汚れがたまり、周りの外壁や床が傷みやすくなります。バケツや雑巾で受けるなど、建物側を濡らさない工夫もしておきましょう。
点検を依頼するときに伝えること
業者に連絡するときは、次の内容を伝えると、必要な部品や交換機種の見当がつけやすくなります。
- メーカー名・型番・製造年(本体側面の銘板に記載)
- 漏れている場所(本体の底、カバーの継ぎ目、安全弁など)と写真
- お湯を使っていない時にも漏れているかどうか
- 漏れに気づいた時期と、量が増えているかどうか
- リモコンにエラー表示が出ているか、出ていれば番号
- 設置場所(屋外の壁掛け、ベランダ、マンションの廊下のパイプスペースなど)
当店では、大和市・藤沢市を中心に、横浜市・綾瀬市・海老名市・座間市・茅ヶ崎市・鎌倉市・寒川町・相模原市で給湯器の点検と交換をお受けしています。見積り・現地調査・出張費は無料で、交換工事には最長10年の工事保証をお付けしています。修理で済むか交換が必要かも含めて、現地で確かめたうえでご提案します。
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この記事の監修者
屋比久 盛友株式会社マルセイテック 代表取締役
保有資格:外壁診断士/宅地建物取引士/ドローンパイロット2級/建築CAD2級
記事の数値・制度は一次情報で確認したものだけを載せ、費用の目安は当店の施工事例の金額をもとにしています。監修者のプロフィールと監修の方針