台所のリモコンの画面が真っ暗で、運転ボタンを押しても何も表示されない。そうなると、給湯器そのものが壊れたと思いがちです。ところが、リモコンが映らない原因は、停電の後に電源が戻っていない、本体の電源プラグが抜けかけている、リモコンとつなぐ線が傷んでいる、リモコン自体が故障している、といったように、本体の故障以外にもいくつもあります。原因によって、自分で直せるもの、リモコンの交換だけで済むもの、本体の点検が必要なものに分かれます。この記事では、上から順に確かめていけば、どこに問題があるかの見当がつくよう、切り分けの手順をまとめました。
結論:まず「お湯が出るか」と「全部のリモコンが消えているか」を見る
リモコンが映らなくても、本体が壊れているとは限りません。最初に、蛇口からお湯が出るかどうかと、台所と浴室のリモコンが両方とも消えているのか、片方だけなのかを確かめてください。この2点で、原因のある場所をかなり絞り込めます。
お湯は出るのにリモコンだけ映らないなら、リモコンかその配線の不具合の可能性が高く、両方のリモコンが消えてお湯も出ないなら、本体の電源まわりか本体の故障を疑います。片方のリモコンだけが消えているなら、そのリモコンか、そこへつながる線に原因があると考えるのが自然です。
症状の組み合わせで見る、疑う場所
切り分けの目安を表にまとめました。自分の家の状態に近い行を探してください。
| お湯 | 台所のリモコン | 浴室のリモコン | まず疑う場所 |
|---|---|---|---|
| 出る | 消えている | 映る | 台所のリモコンか、その配線 |
| 出る | 映る | 消えている | 浴室のリモコンか、その配線(浴室は湿気で傷みやすい) |
| 出る | 消えている | 消えている | リモコン側の配線の共通部分、または本体の基板 |
| 出ない | 消えている | 消えている | 本体の電源(コンセント・ブレーカー)か本体の故障 |
| 出ない | 映る(エラー表示あり) | 映る | 本体の故障。表示された番号を控える |
リモコンが映っていてエラー番号が出ている場合は、リモコンではなく本体側が異常を知らせている状態です。この記事で扱う「映らない」とは別の症状なので、番号を控えて取扱説明書で意味を確かめ、必要なら点検を依頼してください。
自分で確かめられる5つの手順
次の順番で確かめていくと、多くの場合、原因がどこにあるか見えてきます。どれも本体のカバーを開けずにできる範囲です。
- 1. リモコンの運転スイッチを押し直す。省エネのために画面が自動で消える設定の機種もあり、押すと表示が戻ることがあります
- 2. 家の他の電気が使えるか確かめる。停電や、分電盤のブレーカーが落ちていないかを見ます
- 3. 分電盤で、給湯器の回路のブレーカーが切れていないか見る。切れていれば一度だけ入れ直します
- 4. 本体の下の電源プラグを確かめる。屋外のコンセントに差し込むタイプは、抜けかけていたり、差し込み口が汚れていたりすることがあります
- 5. 3〜4を行っても戻らなければ、ブレーカーを一度切って数分置き、入れ直す。機械が初期状態に戻り、表示が回復することがあります
ブレーカーを入れ直してもすぐにまた落ちる場合は、本体やどこかの配線で漏電している可能性があります。この場合は何度も入れ直さず、ブレーカーを切ったままにして点検を依頼してください。
雷の後や、台風・大雨の後にリモコンが消えた場合も要注意です。落雷による電気の乱れで基板が傷んだり、本体に雨水が入ったりしていることがあります。
リモコン本体が故障しているサイン
電源に問題がなく、片方のリモコンだけが消えている、あるいは画面の一部だけが欠けて表示される、ボタンの一部が反応しない、という場合は、リモコン自体の故障を疑います。
リモコンは画面と基板を持つ小さな電子機器で、台所は油煙や湯気、浴室は湿気と温度差にさらされています。そのため、本体より先に傷むことも珍しくありません。特に浴室のリモコンは、画面の内側が曇る、水滴が入って表示が乱れる、といった症状から故障に進むことがあります。
画面が暗く薄くなってきた、表示が時々ちらつく、といった変化は、故障の前ぶれであることが多いです。完全に消える前に、メーカーや業者に相談しておくと、交換の段取りがつけやすくなります。
なお、浴室のリモコンを長持ちさせるには、シャワーを直接かけない、入浴後に換気扇を回して湿気をこもらせない、洗剤のついたスポンジで強くこすらない、といった日頃の扱いが効きます。台所のリモコンも、コンロの近くにある場合は油汚れを固く絞った布でこまめに拭くと、ボタンの効きが悪くなるのを防げます。
配線の不具合はこんな時に起きる
リモコンと本体は細い線でつながっていて、壁の中や外壁をはわせて通しています。この線が傷むと、リモコン自体は壊れていなくても、電気や信号が届かずに画面が消えます。
配線の不具合が起きやすいのは、外壁を通る部分が紫外線や雨風で傷んでいる時、リフォームや内装工事で壁に釘やビスを打った時、ネズミなどの小動物にかじられた時、本体側の接続部分に雨水が入ってさびた時などです。最近になって台所や浴室の工事をした後にリモコンが消えたなら、その工事で線を傷めた可能性も考えられます。
配線の点検や修理は、壁の中や本体の接続部分を扱うため、電気の知識が必要です。ご自身で線を引き出したり、つなぎ直したりするのは避けてください。
リモコンだけ交換できるか、本体ごと替えるべきか
リモコンが故障していると分かった場合、リモコンだけを交換できることもあります。ただし、リモコンは本体の機種ごとに対応する型が決まっていて、どれでも使えるわけではありません。本体が古い場合は、対応するリモコンの生産が終わっていて手に入らないこともあります。
判断の目安は本体の使用年数です。使い始めて10年未満で、本体に問題がなければ、リモコンだけの交換を検討する価値があります。一方、10年を超えている場合、リモコンを替えても近いうちに本体の故障が来る可能性が高く、二度手間になりがちです。この場合は、本体とリモコンを一緒に替える方が、結果的に費用も手間も抑えられることが多いです。
給湯器を交換するときは、新しい本体に合ったリモコンを同時に取り付けるのが一般的で、リモコン代が交換費用に含まれているかどうかは見積りで確かめるポイントです。ガス給湯器の交換は、機能や号数によりますが工事費込みでおおむね10万〜40万円程度が目安で、当店の給湯器交換は8.5万円〜(税込・工事費込み)でご案内しています。費用の内訳や号数の選び方は、給湯器交換の総合案内の記事から各記事をご覧ください。
リモコンが消えている間に気をつけること
原因が分かるまでの間にも、気をつけておきたい点が2つあります。一つは、お湯の温度です。リモコンが映らないと、いま何度に設定されているか分かりません。家族が以前に高い温度に設定していた場合、思ったより熱いお湯が出ることがあります。特に小さな子どもや高齢の方が使う時は、手で温度を確かめてから使うようにしてください。
もう一つは、冬の凍結です。多くのガス給湯器には、気温が下がると自動で働く凍結予防の機能があります。この機能は本体に電気が来ていることが前提で、リモコンの電源を切っていても働きますが、ブレーカーを切ったままにしたり、電源プラグを抜いたままにしたりすると働きません。寒い時期に漏電などでブレーカーを切って点検を待つ場合は、寒波の予報も気にかけておき、早めに業者と日程を決めておきましょう。
業者に連絡する前に控えておくこと
点検を依頼するときは、次の情報を伝えると、必要な部品の見当がつき、1回の訪問で済む可能性が高くなります。
- 本体の銘板に書かれたメーカー名・型番・製造年
- リモコンの型番(リモコンの側面や裏に記載されていることが多い)
- 映らないのは台所・浴室のどちらか、または両方か
- お湯が出るかどうか
- 映らなくなった時期と、直前に停電・雷・工事などがあったか
- ブレーカーが落ちていたか、入れ直して戻ったか
当店では、本体とリモコンの写真をLINEで送っていただければ、交換が必要かどうかの見当と概算見積りをお出ししています。大和市・藤沢市を中心に近隣の市町村まで、見積り・現地調査・出張費は無料で伺いますので、切り分けに迷ったらお気軽にご相談ください。
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この記事の監修者
屋比久 盛友株式会社マルセイテック 代表取締役
保有資格:外壁診断士/宅地建物取引士/ドローンパイロット2級/建築CAD2級
記事の数値・制度は一次情報で確認したものだけを載せ、費用の目安は当店の施工事例の金額をもとにしています。監修者のプロフィールと監修の方針